猛獣使いへの道

ヤポニカ

2011年03月22日 16:34

今日はしこしこ教材作りです。

 make: という雑誌があります。秋葉原オヤヂとマッドサイエンティストとぶっ飛んだおっさん向けの科学全般のやってみよう、つくってみよう、遊んでしまえぃ!の本なので興味のある方は買ってみてください。とても面白いし、わくわくすると思いますよ。私は先輩が訳者の一人でバックナンバーのストックを分けてもらいましたが(Kさんありがとうです。)、いま現在普通に密林などで買えます。

で、その中の03号に

という牛追い鞭の記事があります。そうです、サーカスなどパシーン、パシーンとやっているあの猛獣使いの鞭です。これは是非作って俺もいっぱしの猛獣使いにならなければ!!

と心に決めたらすぐ行動、ヤフオクで傷物牛皮1枚もの3k円でゲット。

記事の通りに(訳者の先輩に確認の電話を入れながら)線引きして皮を裁断します。

地味なところが意外とめんどくさかったので通りすがりのN君を巻き込みました(これもテクニックです)。
けなげなN君
しっかり無駄のないように線引きしたら5本分とれました。

さらに裁断して


あとは憎しみを込めるようにしてひたすら編むべし,編むべし!

最後まで行ったらフォールという先端を無理くり編み込んで、

先端にケプラー(釣り糸)のクラッカー(ここが音を出します)を結んで

木製の取っ手にとりつけると

これで完成です。

広いところで、保護眼鏡かけて(なれないうちは顔をひっぱたくことがあります,,ミミズ腫れ上等!)思いっきり振り回すと パーン という軽快な音が、すっげぇうれしい。なれてくると簡単にならせるようになります。

パーンという音の正体は衝撃波です。太い根元で加えられた運動エネルギーが先端の極細のクラッカーのところに移動していくと先端の速度が音速を超えるためにこんなんなります。物体が音速を超えるときに発生する衝撃波(ソニックブーム)が音と一緒に衝撃を発するため先端のケプラー糸はすぐにぼろぼろになってしまいます。

この鞭を自在に操り好きな場所でならすことでこの破裂音に驚いた動物の移動方向を操るというのが猛獣使いの仕組みです。

この衝撃波に耐えうる構造にするためF-18やF-22などの超音速の戦闘機は後退翼化してどれも似たり寄ったりのデルタ翼(三角形のはね)になっちゃうんですねぇ、たしか、、。個人的に好きなA-10のようなまっすぐな翼を持つ機体は音速といった戦いのフィールドとは別の世界に特化した戦闘機なので現代戦闘機の中では異色の存在です。かの昔存在したエールフランスの超音速旅客機「コンコルド」もデルタ翼でしたが下方に居住地域がある場所ではこの衝撃波による物体の損壊などの影響が地上に出るので音速を出せず本来の性能を十分に発揮できぬまま退役して行きましたねぇ。音速ってすげぇや。それに挑んだ技術者の苦労もすげぇもんだなぁ などと飛行機オタクになりながら気づけば腕が筋肉痛、、、。

とにかく鞭はできましたし、鳴らせるようになりました。
あとはクルッとカールした口ひげと蝶ネクタイ,シルクハットを用意すれば完璧です!
残りは、、、猛獣かぁ、どうするかなぁ猛獣、、、。

現実問題としては音波とかエネルギーの話の導入にでも使おうかしら、、、
とにかく結構楽しめます。鞭の作り方、詳しくは本に載ってますので興味のある方は買って読んでください。

追記:いろいろ改良の余地がありましたのでいくつか変更してみました。

色んな技を繰り出すために取っ手と鞭の間は固定されてた方がいいようです(針金で固定)。
中の芯に100号の釣り糸を入れてしなりを追加。
皮を2重に編み込んで質量を増加。
取っ手の長さを長くして慣性モーメントを増加。
という改良をしたところ どでかい音と色んな技が出せる鞭が出来ました。

関連記事