天使のはしご、夕日の空
2011年09月08日/ 教材作り
教材づくり続きです
まぁ身近な現象を科学という切り口で見ていきたいなぁということで光とか水とか空気、音なんかをテーマにすんべかと試行錯誤中。
前回の分光器で虹の話でもすっぺかなぁ、とか考えてるうちに思い出したネタの整理です。
で、
天使のはしごってしってますでしょうか?
あまりいい写真じゃないですが、雲の切れ間から光の帯が漏れて光の筋を目で見て確認出来る現象のことを指します。レンブラント光線なんて言う言い方もあったような気がします。
これの何が面白いのか?といえばそれまでですが、まぁ色んな要素を含んだ現象なのです。
チンダル現象と呼ばれるこの現象、どういう物かというとえげれす人のチンダルさんが発見したコロイドの特性の一つで、通常懐中電灯などで人などを照らすと、照らされた人は光に当たってまぶしかったり明るくなったりしますが対象物と懐中電灯(光源)の間は何も見えませんね。つまり光の特性上、光の軌跡を目視することは出来ないのです。しかしそこに存在する媒体(この場合空気)中に細かい粒子状の物質が浮遊した状態(これをコロイドといいます)であると光線が浮遊粒子にぶつかることで乱反射(ミー散乱といいます)を起こし、その軌跡が光の帯となって見える、というもの。この現象が起こると写真のように通常見えない太陽光が差し込んでくるさまを横方向から視覚的に見ることが出来るようになるのです。
説明うぜぇ、となるので
でまぁ簡単に再現してみましょ、ってことでやってみました
要るもの
薄い水槽(転がってた)
レーザーポインター
水
薬さじ、コーヒーフレッシュ
だらけた気持ち
さぁ始めましょう
コロイドは気体中でも液体中でも作ることが出来ます(液体の場合は特にコロイド溶液なんて言います)。で、今回は水を使ったコロイド溶液でやってみましょう。まず、水槽に水を入れます
この状態ではまだ液体はコロイドではありませんね(まぁ若干何か浮遊してるかもしれませんが、、)
直進光源としてレーザーポインターさんの登場です(最近はLEDの技術が進歩したので色んな波長のレーザーがあって土人的にはとっても楽しい、)。今回は緑色のポインターです(色は実験結果には関係ないですが、、)
水槽を横切るように光線を照射しましたが光の軌跡を確認出来ませんね(これが通常の状態)、右端に水槽を通り抜けたレーザーが反射してるのが見えるのでちゃんと光を照射してるのが判ります。
で、つぎにここに植物性脂肪による微細粒子で出来た濃縮コロイド溶液(コーヒーフレッシュ)を水槽に加えて
コロイド溶液水槽を作ります
いれて、
よく混ぜます
これが天使のはしごの見える条件を擬似的に再現したモノになってるはずなので
レーザーを当てるとさっきは見えなかった光線の軌跡が確認出来ました、というものです(これをチンダル現象と言います)。
お空では光を遮るだけの十分に密度の高い雲とその切れ間、雲の下側に細かいエアロゾル状の物質(水滴など)が存在しているなどの条件が揃うと最初の写真のような天使のはしごが見えるという仕組みです。
水槽でやる場合、あまりコロイドの密度や粒子の大きさが大きいと最後まで光線が届かず散乱してしまうのですが、、。まぁ何となく判ったかなぁとなってくれればいいです。
この現象は他でも見ることが出来るのですがコンサートや祭りのイベントなどでレーザー光線が見えるのもこの現象を使った物で、スモークマシンという電熱器や超音波素子とファンががっちゃんこしたような機械の中に専用のオイルをいれて、細かい油滴のスモークを発生させて会場中に充満させコロイドを準備し、レーザー光線を当てるとその軌跡が見えて「やだぁなんだかかっこいい」、となっています。
追記@9/18台風の中ヤンバルに行ったらすごくガスっていたので懐中電灯でチンダル現象を見てみました
判りにくいですかね?
光源と対象物の間に光の帯が見えますね
まぁだからどうした?っていう程度の物ですがのせておきたいと思います
最後に前回の分光器と合わせての小ネタ
昼間の空は青く、夕方の空が赤みがかるのは何故でしょう
太陽光線には目に見える物見えないもの合わせて様々な波長の光が含まれています。
図のように人間が見ることの出来るのは波長が短い紫から波長の長い赤までの可視光線ですがこれを特に可視光線と言います。波長が短いほど鋭角に屈折、反射し、長いほどそれらは緩やかになります(この性質の違いで分光を行なうのです)。光は大気など空気分子にぶつかっても乱反射して減衰していきますがその際、波長の短い方が長い方より障害物に当たる機会が多く、乱反射しやすいという特徴があります。
部屋を暗くして先ほどの水槽に懐中電灯をたらしてみました
水槽の上の方は青白い(白い)のにそこに近い所は赤っぽくなっているのが判りますでしょうか?
そこの方の赤っぽいのはなにか特別な色素が入っているわけではなく、光の性質の違いによって障害物(空気分子:この場合はコーヒーフレッシュ)に乱反射する光線の種類に差が生じた結果観察される事象なのです。んでもってこの違いが夕日と昼間の空の違いになっているのです。日中太陽が真上にある時太陽と私たちの間にある大気の層は(高さの分だけですので)薄いので波長の短い青系の光線が乱反射します(ので光線の乱反射した空が青く見えます:水槽の上の方)。日が傾き夕方になると相対的に大気の層が厚くなる(遠くの大気を通して太陽を見ることになる)ので私たちの見た目に波長の短い青系の光線が届かず、黄色、橙系の光線が届くので(水槽の下の方)夕焼け空はあんな色をしているというわけなのです。
な〜んて話ができると大きい物が小さく見えたり、遠くのことが身近に感じたりしませんかねぇ?というようなことを考えてみました、、、。ただ、さんざん準備してなんですがこれも大人数に対してやるにはちょっとなぁ、、、
ということでとりあえずお蔵入り、しばらく試行錯誤が続くなぁ、、、はぁ
追記(9月8日):ちなみに ちるだい は沖縄方言で
けだるい、何もしたくないさま を表す言葉です
特に意味は無いのですが画面のこっち側で少し盛り上がったものですから追記しておきます。
まぁ身近な現象を科学という切り口で見ていきたいなぁということで光とか水とか空気、音なんかをテーマにすんべかと試行錯誤中。
前回の分光器で虹の話でもすっぺかなぁ、とか考えてるうちに思い出したネタの整理です。
で、
天使のはしごってしってますでしょうか?
あまりいい写真じゃないですが、雲の切れ間から光の帯が漏れて光の筋を目で見て確認出来る現象のことを指します。レンブラント光線なんて言う言い方もあったような気がします。
これの何が面白いのか?といえばそれまでですが、まぁ色んな要素を含んだ現象なのです。
チンダル現象と呼ばれるこの現象、どういう物かというとえげれす人のチンダルさんが発見したコロイドの特性の一つで、通常懐中電灯などで人などを照らすと、照らされた人は光に当たってまぶしかったり明るくなったりしますが対象物と懐中電灯(光源)の間は何も見えませんね。つまり光の特性上、光の軌跡を目視することは出来ないのです。しかしそこに存在する媒体(この場合空気)中に細かい粒子状の物質が浮遊した状態(これをコロイドといいます)であると光線が浮遊粒子にぶつかることで乱反射(ミー散乱といいます)を起こし、その軌跡が光の帯となって見える、というもの。この現象が起こると写真のように通常見えない太陽光が差し込んでくるさまを横方向から視覚的に見ることが出来るようになるのです。
説明うぜぇ、となるので
でまぁ簡単に再現してみましょ、ってことでやってみました
要るもの
薄い水槽(転がってた)
レーザーポインター
水
薬さじ、コーヒーフレッシュ
だらけた気持ち
さぁ始めましょう
コロイドは気体中でも液体中でも作ることが出来ます(液体の場合は特にコロイド溶液なんて言います)。で、今回は水を使ったコロイド溶液でやってみましょう。まず、水槽に水を入れます
この状態ではまだ液体はコロイドではありませんね(まぁ若干何か浮遊してるかもしれませんが、、)
直進光源としてレーザーポインターさんの登場です(最近はLEDの技術が進歩したので色んな波長のレーザーがあって土人的にはとっても楽しい、)。今回は緑色のポインターです(色は実験結果には関係ないですが、、)
水槽を横切るように光線を照射しましたが光の軌跡を確認出来ませんね(これが通常の状態)、右端に水槽を通り抜けたレーザーが反射してるのが見えるのでちゃんと光を照射してるのが判ります。
で、つぎにここに植物性脂肪による微細粒子で出来た濃縮コロイド溶液(コーヒーフレッシュ)を水槽に加えて
コロイド溶液水槽を作ります
いれて、
よく混ぜます
これが天使のはしごの見える条件を擬似的に再現したモノになってるはずなので
レーザーを当てるとさっきは見えなかった光線の軌跡が確認出来ました、というものです(これをチンダル現象と言います)。
お空では光を遮るだけの十分に密度の高い雲とその切れ間、雲の下側に細かいエアロゾル状の物質(水滴など)が存在しているなどの条件が揃うと最初の写真のような天使のはしごが見えるという仕組みです。
水槽でやる場合、あまりコロイドの密度や粒子の大きさが大きいと最後まで光線が届かず散乱してしまうのですが、、。まぁ何となく判ったかなぁとなってくれればいいです。
この現象は他でも見ることが出来るのですがコンサートや祭りのイベントなどでレーザー光線が見えるのもこの現象を使った物で、スモークマシンという電熱器や超音波素子とファンががっちゃんこしたような機械の中に専用のオイルをいれて、細かい油滴のスモークを発生させて会場中に充満させコロイドを準備し、レーザー光線を当てるとその軌跡が見えて「やだぁなんだかかっこいい」、となっています。
追記@9/18台風の中ヤンバルに行ったらすごくガスっていたので懐中電灯でチンダル現象を見てみました
判りにくいですかね?
光源と対象物の間に光の帯が見えますね
まぁだからどうした?っていう程度の物ですがのせておきたいと思います
最後に前回の分光器と合わせての小ネタ
昼間の空は青く、夕方の空が赤みがかるのは何故でしょう
太陽光線には目に見える物見えないもの合わせて様々な波長の光が含まれています。
図のように人間が見ることの出来るのは波長が短い紫から波長の長い赤までの可視光線ですがこれを特に可視光線と言います。波長が短いほど鋭角に屈折、反射し、長いほどそれらは緩やかになります(この性質の違いで分光を行なうのです)。光は大気など空気分子にぶつかっても乱反射して減衰していきますがその際、波長の短い方が長い方より障害物に当たる機会が多く、乱反射しやすいという特徴があります。
部屋を暗くして先ほどの水槽に懐中電灯をたらしてみました
水槽の上の方は青白い(白い)のにそこに近い所は赤っぽくなっているのが判りますでしょうか?
そこの方の赤っぽいのはなにか特別な色素が入っているわけではなく、光の性質の違いによって障害物(空気分子:この場合はコーヒーフレッシュ)に乱反射する光線の種類に差が生じた結果観察される事象なのです。んでもってこの違いが夕日と昼間の空の違いになっているのです。日中太陽が真上にある時太陽と私たちの間にある大気の層は(高さの分だけですので)薄いので波長の短い青系の光線が乱反射します(ので光線の乱反射した空が青く見えます:水槽の上の方)。日が傾き夕方になると相対的に大気の層が厚くなる(遠くの大気を通して太陽を見ることになる)ので私たちの見た目に波長の短い青系の光線が届かず、黄色、橙系の光線が届くので(水槽の下の方)夕焼け空はあんな色をしているというわけなのです。
な〜んて話ができると大きい物が小さく見えたり、遠くのことが身近に感じたりしませんかねぇ?というようなことを考えてみました、、、。ただ、さんざん準備してなんですがこれも大人数に対してやるにはちょっとなぁ、、、
ということでとりあえずお蔵入り、しばらく試行錯誤が続くなぁ、、、はぁ
追記(9月8日):ちなみに ちるだい は沖縄方言で
けだるい、何もしたくないさま を表す言葉です
特に意味は無いのですが画面のこっち側で少し盛り上がったものですから追記しておきます。
Posted by ヤポニカ at 08:55│Comments(10)
この記事へのコメント
こんにちは。いつも読ませて頂いております。
>な〜んて話ができると大きい物が小さく見えたり、遠くのことが身近に感じた
>りしませんかねぇ?
そういえば、「遠くにあるものは小さく見える」って、不思議です
>な〜んて話ができると大きい物が小さく見えたり、遠くのことが身近に感じた
>りしませんかねぇ?
そういえば、「遠くにあるものは小さく見える」って、不思議です
Posted by satoh_m at 2011年09月08日 21:12
satoh_m さま
閲覧ありがとうございます
統一性もなくだらだら書きなぐっておりますので気が向きましたらまたご意見などいただければと思います。
そうですねぇ遠くにあるものは小さく見える、これ、もしかすると視覚認識の問題なのかもしれませんねぇ、子供の絵描く月はすごく大きいのですがあれはどうやら本当にそう見えているらしく、一つのものだけを集中してみる能力のある子供のうちは遠くても大きく見えたりするらしいです(出展はど忘れしましたが、、)
小さいことも忘れ流さず気にとめておくことが更なる不思議の発見につながるかと思いますので、そんな不思議をいっぱい集めてまた教えていただけるとうれしいです。
閲覧ありがとうございます
統一性もなくだらだら書きなぐっておりますので気が向きましたらまたご意見などいただければと思います。
そうですねぇ遠くにあるものは小さく見える、これ、もしかすると視覚認識の問題なのかもしれませんねぇ、子供の絵描く月はすごく大きいのですがあれはどうやら本当にそう見えているらしく、一つのものだけを集中してみる能力のある子供のうちは遠くても大きく見えたりするらしいです(出展はど忘れしましたが、、)
小さいことも忘れ流さず気にとめておくことが更なる不思議の発見につながるかと思いますので、そんな不思議をいっぱい集めてまた教えていただけるとうれしいです。
Posted by ヤポニカ at 2011年09月08日 22:09
非常に興味ある実験であり、早速CD分光器を作っていろいろ試してみました。
太陽光、茜色の夕陽、白色LED、曇り空、裸電灯は基本みな同じ色で構成されていました。しかし、テレビの画面に光入射孔を押しあてて観察すると、今までと異なり細い光の帯となって観察されました。これが電磁波の影響を受けた帯ってことですね。
そこで疑問です。茜色に見えた夕陽でも昼間の太陽光と同じ色の帯に分光されていたのは何故でしょうか?
赤色系だけが分光されると思っていただけに少々ショックでした。
贔屓目に見れば、分光された赤色の帯は濃く見えるような気はしましたけど。
太陽光、茜色の夕陽、白色LED、曇り空、裸電灯は基本みな同じ色で構成されていました。しかし、テレビの画面に光入射孔を押しあてて観察すると、今までと異なり細い光の帯となって観察されました。これが電磁波の影響を受けた帯ってことですね。
そこで疑問です。茜色に見えた夕陽でも昼間の太陽光と同じ色の帯に分光されていたのは何故でしょうか?
赤色系だけが分光されると思っていただけに少々ショックでした。
贔屓目に見れば、分光された赤色の帯は濃く見えるような気はしましたけど。
Posted by 原人 at 2023年03月06日 20:03
もうひとつ、お聞きするのを忘れていました。
[太陽が真上にあるときは大気の層は薄く、夕日の時の大気は厚くなる]という意味が分かりません。高校時代にも同じことを聞いたのですが、馬鹿にされるのではないか思い教師に聞きそびれてしまいました。
図々しいお願いですが、噛み砕いて説明して頂ければ長年のモヤモヤが晴れそうです。
[太陽が真上にあるときは大気の層は薄く、夕日の時の大気は厚くなる]という意味が分かりません。高校時代にも同じことを聞いたのですが、馬鹿にされるのではないか思い教師に聞きそびれてしまいました。
図々しいお願いですが、噛み砕いて説明して頂ければ長年のモヤモヤが晴れそうです。
Posted by 原人 at 2023年03月06日 20:22
原人さま
CD分光器は光を簡易に分解してみるもので数値できちんと検出できない誤差を計るものではないですよ
同じ色で構成されているように見えるのは人間の目で見た際に明確にわかる大きな差ではなかったか、人間の目が気づけなかったかでしょう
違いがないわけではないのでどうしてもその差を認識したいということでしたら例えばデジカメなどで分光結果を撮影し比べてみると含まれている光の成分の量が違うのが見えると思います
それから蛍光灯などの一部光源で見える色の濃いラインはそこの光の成分が「多い」というこどです
太陽光はすべての光の成分がまんべんなく含まれているのできれいなグラデーションで見える一方、人工的に太陽光に似せた光では強く含まれる成分や含まれない成分の色(の光)があるのです
分光器はその差を視覚的に確認できるものです
茜色の空の光にも七色は含まれていますので
7色が見えるからおかしい、というのはあまり正しくない解釈で
その量的な差が重要なのだと思います
CD分光器は光を簡易に分解してみるもので数値できちんと検出できない誤差を計るものではないですよ
同じ色で構成されているように見えるのは人間の目で見た際に明確にわかる大きな差ではなかったか、人間の目が気づけなかったかでしょう
違いがないわけではないのでどうしてもその差を認識したいということでしたら例えばデジカメなどで分光結果を撮影し比べてみると含まれている光の成分の量が違うのが見えると思います
それから蛍光灯などの一部光源で見える色の濃いラインはそこの光の成分が「多い」というこどです
太陽光はすべての光の成分がまんべんなく含まれているのできれいなグラデーションで見える一方、人工的に太陽光に似せた光では強く含まれる成分や含まれない成分の色(の光)があるのです
分光器はその差を視覚的に確認できるものです
茜色の空の光にも七色は含まれていますので
7色が見えるからおかしい、というのはあまり正しくない解釈で
その量的な差が重要なのだと思います
Posted by ヤポニカ at 2023年03月07日 13:43
原人様
大気についてですが
人間にとっては大気というものの厚さを認識するのは大変かと思います
が、
地球という規模で地表の大気というものを考えるとジャガイモの皮よりも薄い存在になります
さてそのうえでそのジャガイモの皮をまな板にのせて真上から千切りにすると断面は薄い(細い)皮になると思います
一方でその同じ皮をまな板に置いた状態で包丁を寝かせられるだけ寝かせてそぎ切りにしてみてください
断面は千切りに比べて厚くなると思います
同じジャガイモの皮ですが切り方で断面の厚さは変わりますよね
これを踏まえて
昼間の太陽の位置と夕方の太陽を考えてみてください
昼間は頭上に太陽があるので私たちの元にやってくる光の経路は千切り状態の薄い大気の層を通過してやってきます
夕方は太陽の位置が低い分、昼間よりも通過する大気の長さの長い「そぎ切りの状態」でとどきます
大した差ではないように感じるかもしれませんが
大気にはチリなどのごみやそもそも空気の成分(目に見えないだけでたくさんある光を遮るもの)がたくさんありますので
大気の層が薄い→障害物が少ない→波長の短い光が十分に届く
大気の層が厚い→障害物が多い→波長の長い光は十分に届くが短い光は少なくなる
という構造です
大気についてですが
人間にとっては大気というものの厚さを認識するのは大変かと思います
が、
地球という規模で地表の大気というものを考えるとジャガイモの皮よりも薄い存在になります
さてそのうえでそのジャガイモの皮をまな板にのせて真上から千切りにすると断面は薄い(細い)皮になると思います
一方でその同じ皮をまな板に置いた状態で包丁を寝かせられるだけ寝かせてそぎ切りにしてみてください
断面は千切りに比べて厚くなると思います
同じジャガイモの皮ですが切り方で断面の厚さは変わりますよね
これを踏まえて
昼間の太陽の位置と夕方の太陽を考えてみてください
昼間は頭上に太陽があるので私たちの元にやってくる光の経路は千切り状態の薄い大気の層を通過してやってきます
夕方は太陽の位置が低い分、昼間よりも通過する大気の長さの長い「そぎ切りの状態」でとどきます
大した差ではないように感じるかもしれませんが
大気にはチリなどのごみやそもそも空気の成分(目に見えないだけでたくさんある光を遮るもの)がたくさんありますので
大気の層が薄い→障害物が少ない→波長の短い光が十分に届く
大気の層が厚い→障害物が多い→波長の長い光は十分に届くが短い光は少なくなる
という構造です
Posted by ヤポニカ at 2023年03月07日 13:59
丁寧なご説明ありがとうございます。
ジャガイモを使っての説明を読んでいる途中に、私はとんでもない勘違いをしていることに気がつきました。
ちょうど球形の中心から太陽を見ているという勘違い、だから昼間も夕方も大気の厚さは変わらないのに、、、、と。
晴天の青、夕方も茜色の原理、よく分かりました。ありがとうございます。
それから、分光のことなんですが、ということは、最も多く網膜に届く波長を我々は色として捉えていると解釈してもいいんでしょうか?
例えば、白色LED、太陽光、夕陽、裸電灯そして炎は、肉眼ではそれぞれ異なった色に見えますが、分光すると全て同じスペクトルに見えます。しかし、それぞれの波長の濃さを正確に測れば、最も濃度が濃い波長(又は、濃い幾つかの波長の合成色)を色として我々は捉えていると言うふうに解釈してもよろしいんでしょうか?出来の悪い質問ばかりですみません。
ジャガイモを使っての説明を読んでいる途中に、私はとんでもない勘違いをしていることに気がつきました。
ちょうど球形の中心から太陽を見ているという勘違い、だから昼間も夕方も大気の厚さは変わらないのに、、、、と。
晴天の青、夕方も茜色の原理、よく分かりました。ありがとうございます。
それから、分光のことなんですが、ということは、最も多く網膜に届く波長を我々は色として捉えていると解釈してもいいんでしょうか?
例えば、白色LED、太陽光、夕陽、裸電灯そして炎は、肉眼ではそれぞれ異なった色に見えますが、分光すると全て同じスペクトルに見えます。しかし、それぞれの波長の濃さを正確に測れば、最も濃度が濃い波長(又は、濃い幾つかの波長の合成色)を色として我々は捉えていると言うふうに解釈してもよろしいんでしょうか?出来の悪い質問ばかりですみません。
Posted by 原人 at 2023年03月07日 21:48
原人様
理解が進んだようで何よりです
色の認識にかんしては
色の三原色
と
光の三原色
がわかるとよくわかると思うのですが
どこまで基礎的な知識があるかで説明が大きく変わります
人間(ほかの動物はまったく違うことがあります)の目の細胞は
2つの視細胞(色と明度の強弱)しかありません
このうち色を認識する細胞には3タイプあり、
(RGB)にピークを持つ光の波長に反応します
この組み合わせでできる色が虹の七色に代表される可視光線という波長領域です
強いかどうかではなく(全く違うわけではないですが)視細胞が感知した光の組み合わせから導かれる色情報を脳が判断してますので
あまり単純に解釈はしない方が無難だと思います
裸電球とLED, 太陽光は同じスペクトルに見えるとは考えにくいのですが、、、
理解が進んだようで何よりです
色の認識にかんしては
色の三原色
と
光の三原色
がわかるとよくわかると思うのですが
どこまで基礎的な知識があるかで説明が大きく変わります
人間(ほかの動物はまったく違うことがあります)の目の細胞は
2つの視細胞(色と明度の強弱)しかありません
このうち色を認識する細胞には3タイプあり、
(RGB)にピークを持つ光の波長に反応します
この組み合わせでできる色が虹の七色に代表される可視光線という波長領域です
強いかどうかではなく(全く違うわけではないですが)視細胞が感知した光の組み合わせから導かれる色情報を脳が判断してますので
あまり単純に解釈はしない方が無難だと思います
裸電球とLED, 太陽光は同じスペクトルに見えるとは考えにくいのですが、、、
Posted by ヤポニカ at 2023年03月08日 20:00
お忙しい中お付き合いいただきありがとうございます。
以前、アオリイカは餌木の動きに反応するのか、それとも色に反応して餌木をアタックするのかについて好きもの同士が資料を持ち寄ってディスカッションした事があります。色盲である(少なくとも当時の情報では)はずの烏賊が餌木をアタックする時には、月夜か闇夜か、昼間には晴天か曇り空か、さらには海水の濁りの有無や濁りの色によって反応する色が異なってくる、という経験から色の波長、照度、烏賊の性別、季節、海底の状態(岩か海藻か)などなどいろいろ調べてみましたが、結局は分からず結論は烏賊に聞けになってしまいました。錐体細胞と桿体細胞の機能はこれらの資料集めの途中で知った次第です。
この様な経験から、色、波長、照度、屈折という言葉には反射的に食いついてしまい、とんでもない疑問質問でヤポニカさんには貴重な時間を費やさせてしまいました。申し訳ありません。おかげで色に関する知識を頭の中で再整理できました。
光のスペクトルについては、スマホに落とし込んでいるそれぞれの画像をみても差異がわかり難く、それについてはいつか再質問するかも知れませんので、お邪魔にならない範囲で色々教えてください。
以前、アオリイカは餌木の動きに反応するのか、それとも色に反応して餌木をアタックするのかについて好きもの同士が資料を持ち寄ってディスカッションした事があります。色盲である(少なくとも当時の情報では)はずの烏賊が餌木をアタックする時には、月夜か闇夜か、昼間には晴天か曇り空か、さらには海水の濁りの有無や濁りの色によって反応する色が異なってくる、という経験から色の波長、照度、烏賊の性別、季節、海底の状態(岩か海藻か)などなどいろいろ調べてみましたが、結局は分からず結論は烏賊に聞けになってしまいました。錐体細胞と桿体細胞の機能はこれらの資料集めの途中で知った次第です。
この様な経験から、色、波長、照度、屈折という言葉には反射的に食いついてしまい、とんでもない疑問質問でヤポニカさんには貴重な時間を費やさせてしまいました。申し訳ありません。おかげで色に関する知識を頭の中で再整理できました。
光のスペクトルについては、スマホに落とし込んでいるそれぞれの画像をみても差異がわかり難く、それについてはいつか再質問するかも知れませんので、お邪魔にならない範囲で色々教えてください。
Posted by 原人 at 2023年03月08日 22:07
原人さま
子供向けに講座を頼まれたりするときにはいろいろやり取りができるのですが
文章を介してのやり取りだニュアンス的なモノとかうまく伝わらないこともあったりしますので申し訳ないです
いろいろ試して自分の中で納得できる理屈が見つかると思いますので
頑張ってみてください
子供向けに講座を頼まれたりするときにはいろいろやり取りができるのですが
文章を介してのやり取りだニュアンス的なモノとかうまく伝わらないこともあったりしますので申し訳ないです
いろいろ試して自分の中で納得できる理屈が見つかると思いますので
頑張ってみてください
Posted by ヤポニカ at 2023年03月09日 19:05