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プランクトンあしび

2011年04月29日/ 琉球の生物(海)

海もの企画つづきます。

海で遊ぶというとなんや最近はシュノーケルやタンクしょってでと大型化と金かかる化とが定着しとります。かくいう私も潜ったりはするのですが(最近はしてないので機材は埃まみれ、、)それだけが海ではないし、空気を媒体に生きている人間にとって水の中はやはり油断は禁物、一定の危険がつきまとうものです。入門および手軽なおつきあいでいいよ、という者としては海につかるというのはその時点ですでに少々ハードルがたこうございます。表舞台ともいうべきキレイな海の姿を紹介しているブログやらHPはいっぱいありますし、なによりやはり貧乏ぷらぷら野良育ち人間としてはキレイ系の海ではなく地味なこゆ〜いところの紹介を担当したいところ、というわけで今回はプランクトンの紹介と採集です。

水という媒体は空気と異なり密度が高く、空気中に漂うことはなにがしかの修行が必要ですが水中に漂うことは比較的たやすいようにそれに適応した生き方があります。海の生き物は高密度の媒体に対し、身を任せるか、あらがって進むか、じっとしてるかという生活スタイル選択し、その選び方によって呼ばれ方が以下のように異なります。

プランクトン:浮遊生活者
ネクトン  :遊泳生活者
ベントス  :底生生活者
といい
プランクトン(浮遊生活者)は遊泳力(泳ぐ力)が無いか小さく、海流の動きに合わせて移動しているもの(ミジンコやクラゲとか)
ネクトン(遊泳生活者)は遊泳力があり大きな海流にのることはあっても基本自力で泳いでいるもの(タマンやマグロとか)
ベントス(底生生活者)はほとんどなく底生に生息しているもの(サンゴやイセエビとか)
というようにざっくり分けることができます。

生き方による違いで分けられた分類なので

Q:ご職業は何ですか?   A:ニートです(ビシッ)というのと同じように
Q:生き方はどんなですか? A:プランクトンです(キリッ)というわけで

ニートという生き物がいないようにプランクトンという生き物もいないのです。また小さいとプランクトンというわけではなく、浮遊して生きてるかどうかで決まるので結果として水にただよう小さい物が多いですが中にはマンボウなど遊泳力の弱い魚類や、1mを超えるエチゼンクラゲなんかもプランクトンとして考えたりします。生き方による分類なので生活スタイルを変えれば呼び名も当然変わります。海の生き物は卵から幼生、子供の間をニートプランクトンで過ごすものが少なくなく、その後成長に伴って各生活場所にたどり着いてプランクトンからベントスやネクトンになる生き物も少なくありません。もちろん一生プランクトン生活の生き物もいるわけです。

前置きが長過ぎるのでこのくらいにして今回の遊び方
プランクトンは走光性といって光がある方に向かってしまう悲しい性があるのでそれを利用して広く海に広がっているそれらを集合させて一網打尽にして遊ぼうというのが今回の肝です。

・道具
白コマセ角バケツロープ付き1個、懐中電灯とそれが入るプラビン(防水懐中電灯に白い買い物袋(乱反射用)でもok)、
すくうためのタモ網(なるべく細かい方がいい、今回は1mmメッシュくらい、長い柄にくくりつければ金魚網で十分)、
回収用バケツ
・薬品
ホのつく生き物屋さんがよく使う薬かエタノール80%を適量、プラ瓶にいれて
※海の生き物は採集された後もバケツの中でがんがん食い合います。リアル北斗の拳状態なので採集したものを観察するため標本化します。
たけぇ機材は使うとランニングコストがかかるので今回は使いませんがプランクトンを専門に集める目合いの細かいネットなども存在しております。

日没後に漁港や海辺にいったら

角バケツに懐中電灯ほりこんで吊るし上げます

4,5分でもうわらわらしてます

水の中はこんな感じ
あとは右ワキ締めるようにすくうべし!すくうべし!

この場所は稚仔魚が多くて細かい変なのは少ない感じでした。

30分ほどで小瓶いっぱいになったので今日は終了、ゆっくり観察です。

だいたいだぶった物をのぞいてかっこいい物だけにしてみました

正確にはネクトン(遊泳生活者)かな?さかなさかなです。トウゴロウかヤクシマイワシなどのなかまなど

ヨウジウオの子供

ゴカイのなかま

カニの幼生(メガロパ)です。この後脱皮すると稚ガニになるカニの一歩手前君です。

ユメエビ 目がすっげぇ先っぽにあってかっこいいです。

ヤムシ 魚みたいですが毛顎動物(もうがく)という仲間ですげー早さで突進してぶつかった物に噛み付きます。顎にはフグ毒のテトロドトキシンをもっていて瞬殺して食べます。

イカの子供

タコの子供です。イカタコなどはこの辺に産卵された物が孵化したのでしょう。あまり成長していない孵化直後っぽい個体でした。

ちいこいものですがよく見ると形が奇妙だったりとんがっていたりかっこいい物が多いのがこんただプランクトンの面白さです。

記録に当たってIT土人が最近導入してもらった頭のいいひと

ペンタックスさんです

1cmマクロの機能が以外と使えます。なんやIT土人には難しい設定などがいろいろあるのですがそんなときは大声で騒ぐと周りがなんとかしてくれるので覚えなくてもなんとかなってます。顕微鏡にくっつけても結構まともな写真が撮れました(前述記事アンボイナ参照)。

さてさてともあれ日没後30分でぷらっと採集して十分に楽しめます。海の生き物ですから当然海のコンディション、大潮小潮、干潮満潮、季節、海域、採集場所によって採れる物はびっくりするほど変わります。この博打性がなんとも人間の採集本能を刺激してくれます。今年は折りをみて少し紹介できればと思っていますので機会があればまた記事にしましょう。事故の無いよう子供だけでいかないなど注意して皆さんも試してみてはいかがでしょう。  

Posted by ヤポニカ at 20:18Comments(2)

アンボイナガイ

2011年04月27日/ 教材(生物標本)

今日は楽しいおかいぼう♪

私の現在の所属でのお仕事は海での環境教育やら一式なのです。ですので決して遊びほうけているのではないのです!!

今日のお相手はアンボイナさんです。海で遊ぶ人なら誰でも知ってる基礎知識ですが蛇足を承知であえて説明しますと、

アンボイナガイはイモガイという巻貝の一種です。里芋のような円錐形の貝がらをもつのが特徴です。アンボイナに限らずイモガイ類は銛のように変化した歯舌(しぜつ:カタツムリとかの口にあるおろし金のようになっていて餌をこすりとるように食べるための器官)にコノトキシンというペプチド結合で出来た毒液を含ませ、筋肉使って“ぴゅっ”て獲物(魚や貝、ゴカイなどさまざま)に打ち込んで狩りを行ない、獲物が麻痺して死んだところを口吻広げて丸呑みするという摂餌行動をとります。
口吻の開いたとこ
この貝の仲間は貝殻愛好家のなかで人気があるらしく海に入って採集した貝をぷらぷら持ち歩いていて身を守ろうとしたイモガイにさされて死亡したとされる例があることが知られています。

この毒はいわゆる神経毒の一種で神経刺激をつかさどる伝達物質受容体と結合したり、能動輸送(Naポンプ)を止めたり、Caチャンネルを止めてみたりと生体内でなかなかおちゃめに振る舞まうことで、体を維持するための最も根幹をなす指令をあらゆる方法でブロックするので狩られた方は“あっ”というまにやられっちゃうというものです、秒殺です。イモガイの仲間は沖縄以南になると種数が増えるのですがどれも何らかの毒性分を持っているのでその辺の知識のない人は触らない方が無難でしょう。とくにこのアンボイナさんは“自分、人間でもいけますよ”という種類なのでかっこいいのです。でもこういう生き物がいるっておっもしろいよなぁと地球さんの懐に感謝感謝です。

海の危険生物の話をするときに必ず出てくるのですがなかなか現実感が伝わらないのでちゃんとした標本を基にお話をしたいなぁと常々思っていて知り合いの知り合いの漁師さんから分けてもらえる機会を得たのでこの機会にがんばるぞ!というわけです。Mさん、漁師さんありがとうです。

あらかた写真を撮ったら冷凍庫へ入ってもらいました(さされるわけにはいかないので)冷凍後に解凍して

殻の内側にある筋肉の設置面を切開切開

多少殻の方に残ったので後は腐らせましょう。とにかく身と貝がらを分離です。

紡錘形の白い塊が毒を生産・貯蔵する器官です。黄色がかったのが針を作ってためておく袋(ちぎれちゃいました)
口吻をたてに切開して毒針の発射する場所を見えるようにします。根元にあるのが吻です

これがびょ〜んと伸びてきて獲物に触れると“ズドン”とやる部分。

吻の先端からは針がでてました(あっぶねぇ、これ以降素手禁止)


これがアンボイナの肝ともいうべき毒セット一式です。黄色いかたまりが筋繊維で吻の伸び縮みに使うようです。

毒針は歯舌の変化したもの、安上がりでいっぱい出来るので使い捨てです。吻のそばに針をストックする入れ物があって

針、満載です


顕微鏡で観察するといやはやえげつない微細構造ですねぇ、セレーションはあるはかえしはついてるはで

針の根元は透明な繊維(おそらくタンパク質ですねぇ)で体とつながっています。これで打ち込んだ毒針ごと獲物を回収するのにたぐり寄せに使います。

(追記4/28:)ちゃんとした顕微鏡で取り直しました。

かえしは二重になっていて先端のカーブやしなりが物に刺さりやすい構造をしていました。



アルコールに漬けたので白濁してみやすくなりました。針の根元にたぐりよせのついたなかなか機能的な一品です

針を回収しアルコールに漬けると少し白濁してみやすくなりました。こんなちいこい針で60kgからのタンパク質(人間)の活動を止めるとかってすげぇなぁ。

さて、本体や毒器官一式は固定後液浸でしょかね。海の生き物は瞬殺、秒殺な毒を持つものが結構います。機会があればまた紹介しましょう。みなさまもいろいろ知識をもってそれらを楽しめるといいと思います。

追記:190625

アンボイナガイの矢舌(しぜつ)の写真が古いので
新しいの撮り直そうかなぁ、、、っていうことで顕微鏡下でぱしゃぱしゃと撮り直しました















  

Posted by ヤポニカ at 19:39Comments(2)

理科嫌いという人

2011年04月25日/ 雑感

私は理科(科学)が嫌い
ふらふら男が世の中を散策するとそうはっきり公言する人に少なからず出会います。
理科は好きなんだけど苦手
という人も少なくありません。自分が理科の分野を好きで専攻してきた身としてはなんとも寂しいかぎりなのです。

そもそも一般の人にとって理科なんて物事をどうとらえるか、というときに科学、客観という視点でとらえるか、文学、感情、主観という視点でとらえるかの違いでしかなく、そこに大きな違いがあるようには感じられないのですがまぁなにかと理科というものとそれ以外に対して線を引かれやすい昨今なのです。

世の中を見渡すと理系と文系、そういう分け方がどうやら厳然と存在し、学生でいたときにはわからなかったですがその人口比率はどうやら文系のほうが多いようです。現在のように大学や専門学校、その他で授業をするようになってますます多数派は文系と呼ばれる集団で、多くは理科知らずというか理科を忌避しているのかなぁという印象を持ってしまいます。もちろんいつの世も多数派と少数派というものがいて対立軸を作るのは人間の性なのかもしれませんがそれなんとかならんもんかなぁ、理科好きが増えんもんかなぁ、と人間の世界を考えてみました。

ある人の受け売りですが、
世の中の人間比率には3−4−3なる法則があって、なるほど世の中をよく表しているなぁと思うのです。
だいたいではありますが人間というものはある事柄について

それが大っ嫌い、生理的にだめ が 3
どっちでもいい        が 4
それが大好き、損得抜きで好き が 3

という割合で常に存在しています。
理科好きの現状を模式化すると

理科嫌い7            : 理科大好き3 なのですがその内訳はじつは
理科嫌い3+どっちでもいい4=7 : 理科大好き3

となっているわけで理科好き(理系)が少数派となっているのではないかというものです。

この現状を変えるポイントは?というと、大っ嫌い3と大好き3は何をどう説得しても脅しすかしても考えは変わらないので放置です。世の中の多数派というものがどうやって形成されているかというととどのつまり残りの“どっちでもいい4”がどっちにつくかにかかってるということで決まるというものです。
つまり“どちらでもいい4”が 何となく理科嫌い から 何となく理科好き に移行したと仮定すると

理科嫌い3+どっちでもいい4=7 : 理科大好き3   という現状から  
理科嫌い3            : どちらでもいい4+理科大好き3

となり、こんどは理科好きが多数派になるだろうというわけです。
では鍵を握る“どちらでもいい4”は現状どういう理由で理科を棄てたのかということを次に考えてみるわけです。

文系と呼ばれる学部などで授業をするとバリバリ理系ではないけど理科は好き!という“理科が好きな文系”という方が少なからずいてます。で、その人らになぜ文系を選択したかを聞いてみると、暗記が嫌いだから、とか計算がだめなので、記号や単位がアレルギーで文系、とかいう非積極的文系とでもいう人たちなことが多い印象を受けます。暗記やら計算は文系でもあるはずなのですがどうやら理系の専売特許のようになっているのも寂しい限りですが文系とひとくくりにするのではなく、その中身を見ると理科のある分野がどうしてもだめでそのために文系になりましたというのがある一定数いるなという感触を持ちます。さらにその人たちと話をするとその人たちのいっている理科なる物の正体は受験用の学習法とその仲間たち、であることが多く、意味を考えずにひたすら計算をしたり、単位を暗記したりを繰り返した結果、これではやっていけないなぁ、と文系なるものへ転進したとのこと。

受験勉強用に短期間で結果の出る暗記ものに集中し、ゲームの攻略のようにマニュアル化して効率を求めた結果、理系とよばれる人間の数が減ったとすればこんな悲しいことはないのですが、理科(科学)は受験のためだけにあるのではなく身の回りで観察される様々な事象を説明するために身につける教養であるので若いうちに“要らないもの箱”にいれてしまうのはなんとももったいなく思うのです。

国(?)も現状を良しとしているわけではなく、理科の関連の項目を増やしたりイロイロしていることはわかるのですが、国(?)の目指している施策はどれも ほっといても理科が好き、損得抜きで理科を選ぶ という“理科好き3”人間に対して働きかけ、更なる理科好きにな〜れとしている施策ばかりが目につきます。問題は“どっちでもいい4”人間をいかに取り込めるかだと思うのですがその人たちを掬い上げるような物にはなっていない結果、いつまでたっても少数派の理系、となっていると感じます。もっと純粋に楽しむための理科、物事を考えるための理科という物を入れ込めないものかなぁと、そうすれば件の“どっちでもいい4”を理科好きに取り込めるのになぁと。

んなもん数なんか関係ねぇよ、少数でも専門家がいりゃぁ仕事は進むよ!という人もいますが、世の中は一応民主主義という枠組みで運営されている以上、多数派の意見はどうしても一定の力を持つものですし、理系の技術は積算の総合力なので答えが出るまでに色々なプロセスを経てたどり着くもので、一握りの専門家がいるだけでは総合力としては弱く、プロ、セミプロ、ハイアマチュア、アマチュアと人的な層が厚く、その裾野が広いほどより発展した技術なり理論が出てくるわけです。

人間、とくに日本人などは100年近くを生きるわけですから人生の超前半である十代前半で出し切るような効率の良い学習法とやらとは別に長くつきあえる理科的な物の考え方をもつ人が増えて、世の中にあふれている現象や事象を理科的な視点でとらえ、情報や技術を楽しむようになったらいいなぁと新学期を迎えて思うのでした。
駄文長文におつきあいいただきましてありがとうございます。
  

Posted by ヤポニカ at 17:19Comments(0)

冬の空気

2011年04月19日/ 琉球の気候

天気ネタばかりですいません。
せっかくあったかくなったと思ったのに

寒い!   そして乾燥してやがる!!

それだけで不機嫌になりそうななんとも器の小さい人間なのですが、、

こんな天気図ではあきらめるしかないですなぁ
大陸から張り出しているのが冬とか秋とかをもたらしていた乾燥した冷たい空気の塊、遥か太平洋の端っこに見えているのが夏を形作る湿った暖かい空気の塊。例年ですと海の上の夏子ちゃんが幅をきかせて秋子と冬子を追いやるはずなのに、、、

今年の天気はいつまでも冬気分が抜けず、寒く乾燥したままです、、、とほほ、、、
当たり日がないよ〜
またしても出撃ならず、残念!です。


  

Posted by ヤポニカ at 18:28Comments(4)

うりずんの季節、春のカエル

2011年04月17日/ 両生爬虫類

この辺りの湿った時期をうりずんの季節といいます。両爬的にはこの時期は冬が繁殖期のものの最後と、春が繁殖期のもの、夏にかけて繁殖期の気の早いものが出てきて見れるのです。興味のない人にはふ〜ん、そう、となるのでしょうが生き物好きにとったらそらもう盆暮れ正月が一緒に来ちゃったようなもんですからこの時期のあたりの日ってーのはなるべくおそとで過ごしたいものなのです。

てなことをかんがえつつ天気図とにらめっこしてたら “あっ” これは!!沖縄付近に停滞前線が!!湿度が上がって風が止み、理想的な気圧配置ではないですか

アメダスでもいい感じでこれは早速ぱとろぉるに出かけねば、です

案の定現場は湿気が高くガスってました(夜に期待が持てます)林内はイタジイの花のにおいで満ちています。この時期だけのにおいなので皆さんにも是非ともこの時期にヤンバルに来て深呼吸しながら味わってみてほしいものです。

しかし、今年は水が少ない、何処いっても沢の水が伏流水化してました。う〜ん今年の繁殖は大丈夫かいな、、。
で、夜までだらだらしてたら天気も曇ってきていい感じです。

車で走っていると夏のカエルが移動中

ホルストガエルです。これから繁殖場所への移動でしょう。無事たどり着いてほしいものです。
もひとつ夏のカエル

ハロウェルアマガエルです。2つとも最盛期にもっとちゃんと書きましょうね、湿度が高かったので元気に鳴いてましたが♀の姿はなく繁殖はもう少し先でしょうか、奄美諸島と沖縄諸島の固有種で沖縄島では北部にだけ生息してます。
ぎゅーぃ、ぎゅーぃ、ぎゅーぃ(なんで文字にするとに似ないんだろぅ、、、)という声で鳴いているのを聴くことが出来ます


沢筋では冬のカエル、ハナサキガエルがぽつぽつと、また次の冬まで水から離れた生活に移行していくことでしょう。

冬が繁殖期のイシカワガエルも春先に一度はピークを迎えますね

活動している個体を見る機会が一年で冬から春先に集中するイボイモリも珍しく活動中でした。そろそろ産卵を終えてまたどこかで活動停止するのか、はたまたこれから産卵場所に向かうのか、生活史の多くが未だ謎に包まれている琉球列島の固有種です。

で、カエルやらがフィーバーしてればそれを食べる方だってでないわけにはいきませんので

ヒメハブや

ガラスヒバァなども出てきてました。

そうそう冬のカエルの幼生は

ハナサキガエル幼生、

リュウキュウアカガエル幼生、
ともども少し大きくなってましたがまだ後肢は出てきてませんでした。

これ以外にもオキナワアオガエル、ヒメアマガエル、リュウキュウカジカガエル、ヌマガエルなど様々なものを場所を変えつつ見ていたら空気がすごくにおう。と思ったら大雨が、、引き上げです。とまぁ天気図通りの成果でした。この時期はコンディションさえよければいろいろなものが見られる可能性がぐっと高くなりますので皆さんもお試しあれ、です。  

Posted by ヤポニカ at 04:42Comments(2)

春の天気

2011年04月11日/ 琉球の気候

今年は変な天気だ!
とここ何年も言い続けている気がします。でもまた、今年は変だね、となってしまうのですが、4月になっても夜が涼しい。両生類の大当たりがなかなかないまま4月になってる気がしますねぇ。雨が少ないのも生き物にとってはその年の繁殖成功度を左右する大きな問題なので、どうすることも出来ないまでもまぁ少し心配なわけです。と思っていたらやっと天気図に大きな前線が日本を横切りだしました。

前線とは夏の空気(太平洋気団:海洋性,湿潤)が少しずつ幅を利かせるようになり冬の空気(揚子江気団、シベリア気団:大陸性,乾燥)を押し上げて行く際に性質の異なる空気同士の接触面に起きるものでここで集中的に雨が降ります。同時刻のアメダス画像でみると

沖縄周辺だけを大きくすると

前線の端っこがかすめてる感じです。

前線の種類によって雨の降り方は異なりますし、その後どういう気圧配置になるかというものがある程度判るとあたりの日に機動力満点で臨めます。この時期ですと海洋性の空気に包まれると家の壁が汗をかくようになったりします。普通の人は不快に思うかもしれませんが、両爬的にはそんな時がグッドな日です。

蛇足で天気の話、天気図に高とか低とか書いてあって見たくない!という方がいますがあまり大変でないので少しだけ基本をおさらいしましょう。大気の一番下に我々はいます。大気圧は1気圧、とされますが少し流動的で部分的に高いとこもあれば低いとこもあります。で、要は
・高気圧の中では晴れ
・高気圧の縁(1気圧の等圧線下)ではぐずつく
・低気圧の範囲は雨
・前線の下は雨
ということになります。模式的にイメージ化すると

気圧が高いところは他に比べて膨らんでいて低いところはへこんでいて、それぞれ平らになろうとします。そのため高気圧のとこでは上空の乾燥した空気を下方に押し下げる風が生じるので晴れ、低気圧の所は上昇させようと周りから地上の湿った空気を吸い上げるので雲が出来て雨となります(すっごく雑っぱに書いてますのでほんとはもちっと複雑)。これをふまえて天気図を見直してみると何処に雨が降るか何となく見えてくると思います。ちなみにその際の風向きと強さはこれにコリオリ力なる地球の自転の動きが足されて

こんなんなります(凧揚げ時の参考にでもどうぞ)。

四季のある日本では夏と冬の季節の変わり目が長く,春と秋と呼ばれてますがそれぞれ梅雨前線、秋雨前線なんていうのが日本に居座りますが、これがその後に来る季節の空気との入れ替えのための重要なイベントでそれを見越した活動を生き物はしています。なので生き物にとってくるべくものがこなかったり,早かったり,遅かったりするとやはり大変なんではないかなぁと考えながらヤンバる時を虎視眈々と狙ってみました。

  

Posted by ヤポニカ at 14:10Comments(2)

ラブカ祭り ホネホネ団ーR 

2011年04月10日/ ホネホネ団ーR

ホネホネ団-Rの活動日でした。

みんなそれぞれ骨出しにいそしんでおりました。
で、私はというと

いつもですとやる気なくだべったり、宇宙作ったりですが今日は気合いが違います。

本日はまちにまったラブカの解剖です!!!

ラブカは地球上に最初にサメが初めて現れたデボン紀の地層から見つかった原始的なサメ化石のもっていた特徴を多く有する原生のサメで(いわゆる生きた化石)、口の開口向きや,えら穴の数、歯の並び方などなどなどなどなど、、脊椎動物の進化を見る際に化石ではなく原生の生き物でおさらいが出来るすばらしい存在なのです。こういう生き物が生き残って現在に至れる地球の懐の深さに大感謝!です。

他の多くのサメ類に比べてえら穴の数が多いのが原始的なサメ類の特徴の一つです。赤い鰓が鰓穴から露出し、赤いマフラーを巻いているように見えるところから英名フリルドシャークといいます。体の横の白い線は側腺という感覚器官(水圧を感じる器官)です

この個体は1mちょい超えでフルサイズの成熟個体といったところでしょう。調査で得られた個体です。私もラブカをいじるのは初めてなので、

近年稀に見るくらいテンションあがっておもわず記念写真などをとってしまいました。

サメは外部生殖器で雌雄がわかるのですが、この個体はちんちんついてるのでオスです。


サメは鮫肌などといいますがその正体は実は 歯 なのです。人間は常に自分を中心にものを考えるので歯というとものを食べるためにあるものと思いがち、発生学的には歯は皮膚から進化したもので元々は体を保護する鎧のようなものでした。そのうち口のそばにあった歯が大きくなる突然変異を起こしたものが生存に有利になって次世代が増えて,さらに次世代、,,という結果脊椎動物は一部二次的に退化したもの以外は歯を租借器官としてもっています。

サメには脊椎動物が獲得した歯というものがそのまま残ってみることが出来ます。それが 皮歯(ひし)dermal teeth と呼ばれるサメなどの皮膚のざらざらで、


よくよく見ると1つ1つ石畳のようになっている鱗のようなものが全部 歯 で敷石状に埋め尽くされています。唯一側腺など水圧を感知する感覚器官のところはそれらがないので見てみると面白いと思います。この歯を利用しているのが高いお店で出てくるサメ皮のわさびおろしや、刀の柄(グリッブ部分)などです。脊椎動物の中で一番固い器官が歯なだけあってわさびをなんぼこすったって歯はかけませんし、握ったところで歯は欠けません、すぐれた素材といえるでしょう。

サメ本体は除肉後仮剥製もどきに、サメ皮一部は塩とミョウバンにつけ込んでから除肉して平たく乾かして保存です。鮮度のいい個体だったので肉を少し食べてみました。結論から言うと「板鰓類にしてはすごくおいしい」です。やはりたべたあと独特のもや〜が口の中にあがってきますが肉質は他のサメに比べるとすごくよかったです(2切れ目は手が出ませんが、、、)。

あごは他の脊椎動物と違ってサメ類は神経頭蓋(頭骨)とくっついていないので口内の溝にそって切り離します。

切り離したら水にさらして観察です。


あごは元々は鰓の骨である鰓弓のうち、前方にあった鰓弓が突出してでかくなったものと考えられています。ラブカなどでみると本当に後方にある鰓弓と形が似ていてこの話を納得させられます。あご自体は非常にもろく、おそらくあごの使い方としては今の我々のようにものを噛み切る、というよりはつかまえて逃がさない、という機能のあごに見えました。

歯の並びは間を空けた列状の生え方であごにダイレクトで生えているという感じではなく、その上の皮膚組織にのっている(抜けかかった歯がぐらぐらするような)感じです。

中国武術で出てきそうな3ツ又の歯が本種の特徴です。あごの作りや歯のつき方、歯の形状から見ても獲物を逃がさないでつかまえやすい形状であろうなぁと思いました。


骨格系は硬骨魚類に比べて格段に単純、棒状の椎骨が真ん中にとおってるだけです。

椎骨は軟骨でも非常にもろく柔い感じです。少し食べてみましたがこちらも後から板鰓類のにおいが口の中に広がりますねぇ。保存はアルコール液浸かなぁ

肩帯(人でいうところの肩甲骨、鎖骨など)軟骨です。いわゆるタイのタイなどといわれる部位ですが軟骨魚類だと形もずいぶん違います。


消化管はこんな感じでシンプルな外観です。

腸管をたてに切断すると

(判りにくいかもしれませんが)腸管にひだがいっぱいあるのですがこれらは全部つながっていてらせん状になっています。板鰓類(軟骨魚類)に見られる特徴です。胃内容物はなかったです。

サメなどの板鰓類に浮き袋ではなく一対の非常によく発達した肝臓にある脂を体温などを使い固形化ー液体化させることで浮力調節をしております。そのため体に対して非常に大きい肝臓を見ることが出来ます。

サメの肝臓の脂には脂溶性ビタミンのAやDなどが含まれていて(最近ではスクワレンなんてぇのも)その昔は脚気(かっけ)や夜目の薬として飲まれてました(カワイ肝油ドロップはそれを飲みやすく加工したもの)。

で、解剖してバットにあけた肝臓をふとみるとすごい量の脂がしみ出してました。これは使う使わないに関わらずとっておかねば,,

ということでろ紙でこして瓶詰めしてみました。いつか使うことがあるかしら、、、

エクストラバージンラブカオイル 標本に追加です。

地球には色んな忘れ物が生き残っていてそれらを紡いで見ていくと我々の進化の道筋を辿ることができる、口で言うとなんかしょぼいのですがそんな道筋の一部としっかり向き合えた実り多き一日でした。

ホネホネ団-R、次回は5月です。  

Posted by ヤポニカ at 11:09Comments(4)

アトラトル;投槍器:とうそうき

2011年04月06日/ 教材作り

「教材づくり」とことわって遊んでばかりじゃないか!!と周囲から叱咤激励が漏れ聞こえてきながらまたまた教材作りです。

make: でシリーズ第2弾

今度は04号にある投槍器です。

Atlatl(アトラトル)という北米大陸などで使われてきた槍を投げるための道具、漫画マスターキートンなんかでも登場したようなしなかったような、、、肝はこの器具を使うことで腕が実質2倍以上の長さになり、てこの原理を使って少ない力を効率よく、かつ手を離すタイミングなどがないため命中精度も上がり,結果非力な人間でもマンモスなどの大型の獲物を捕らえることが出来る、というもの。一応武器なので試す場所や実際にどう使うか思案のしどころですがとりあえずそんなことは知ったこっちゃないので後で考えることにして早速作業開始です。

ニューマソにいけばたいていのものがそろいます。
ホワイトウッド1x4(2cmx10cmx60cm)130円 ひび割れのないものを選ぶ
ひば丸材180cm 400円
8mmダボ 86円
革手袋 96円

針金(そこらにあった)

ドリル、ジグソー、カッター、鉄定規、ペンチなどいたずら道具一式,安全めがね、やる気

さぁ早速始めましょう。

ホワイトウッドに図面ひいてジグソーでカットしたら

1枚からぎりぎり2本とりました。

指穴あけて

ダボ穴にダボさせば

アトラトルの完成です(一応)。

矢の準備
すごい勢いで飛ぶので先を尖らすと万が一の時しゃれにならん事故になるので革手袋の指の部分をカッターで切断、中に脱脂綿をつめてから丸材の片方にかぶせて針金で縛ります。

反対側はフックとなるダボが引っかかるように真ん中にカッターでくぼみをつけて完成(羽根などでスタビライズするかは今後の課題ですなぁ)。


広くて人がいなくて周りに飛んで行っても大丈夫なところでぶん投げてみます。

命中精度は手投げに比べ格段に高い,でも少しでも力むと矢の後ろが跳ね上がってしまっていまいがちなので、矢の後ろに革ひも(猛獣使いのあまり)をりゃんめん止めで追加、即席のスタビライザーです。これで先端の速度とバランスがとれるはず、、、。

意外といいかも、、です。


矢の太さやスタビライザーの存在に工夫がいりますが思ったところに矢が飛んで行くのは狩猟本能をビンビンに刺激されて楽しいこと請け合いです。どこかにマンモスいねぇかなぁ、マンモス。  

Posted by ヤポニカ at 21:20Comments(0)

イルカンダ開花

2011年04月06日/ 琉球の植生

那覇市のKさんから「大学の池のほとりでイルカンダが咲いてるよ」との電話、いってみました。

イルカンダmucuna macrocarpa はマメ科のつる性木本で、以前「やーちゅうまめ」という記事を載せましたがそのマメの本体です。やんばる支部の観察会でもよく見るのですが中南部にも注意してみるとそこそこ見ることが出来ます。3つの葉っぱが1セットになった3出葉という葉っぱが特徴。たまに蔓植物は見た目が悪い(?)と根元から切ってしまう方がいるのですがこのようなつる性の植物があることで林内の湿気が維持され、小動物の餌になるさらに小さい生き物の生息環境が確保されるのでなるべく残しておいてほしいものです。ちょうど今の時期が開花の時期で鈴なりになって咲いていました。



このあと受粉した花は落花し6,7月に緑色のさやが出来ます(この時はまだ中身は出来ていないので空っぽです)。


そのご10月後半には黒く乾燥したさやになり、中には熟し、かたくなったやーちゅまめがたくさん出来ている、という流れとなります。花はこの時期にしかみれない時期ものなのでぜひ皆さんも見てみてください。  

Posted by ヤポニカ at 21:08Comments(0)

たたら製鉄

2011年04月04日/ たたら製鉄プロジェクト

弥生時代、というと「米作り!」となるんですよねぇ、一般には、、
正解なんです,正解なんですけど現在の我々がこの時期に手にした大きな技術的な進歩、「金属を使う(精錬、加工)」というのがこの時代のもう一つ大きな功績でしょう。

金属を精錬加工する。今では当たり前のことかもしれませんが人間がこの技術を手に入れてからの時間はそんなに長くはなく、また自然界に広く薄く存在する物質を集積するという行為がどれほどエネルギーを有するのか,それほどまでにして得る必要のあった金属の価値とは、など色んなことを先人の知恵から感じつつ、かつ小型で手頃な材料で出来ないかしらというのがこのペール缶を使ったたたらです(まだそんなに成功してないのですが)。

たたら製鉄とは日本古来(中国から手法が伝搬した?)の製鉄法で砂鉄と木炭を交互に炉にくべ、炉内の酸素を少なくし、還元的な燃焼状態にしてやると酸化鉄の酸素が木炭に引きはがされ純鉄(玉鋼:たまはがね)が出来るというもの。今でも日本刀などに使う鋼はこの方法で作られることもあります。身近なとこではもののけ姫に出てきた(なんや名前忘れた)おねーちゃんが仕切ってたたたら場でやるのを小型化してそこらでやってみよう、というのが今回の話です。

今日の主役のたたら炉、ペール缶に粘土をはって作ってます。煙突部は七輪を流用。

材料の砂鉄4kg  砂鉄を溶かしたら鉄が出来るだろ!という方がいますが砂鉄は正式には磁鉄鉱という鉱物がメインの酸化鉄の状態です。このままでは固い鋼にはならないので酸化鉄の酸素をエネルギーを投入して無理矢理ひっぺがす必要があります。

エネルギーのもと木炭(おがくず備長炭)イパーイ

炉を軽く焼きしめたら

ブロワーつないで耐火煉瓦で周りを固めて煙突設置して

木炭入れながら温度あげて行きます。小一時間くべて温度が上がったら

木炭入れて

砂鉄を入れて、を繰り返します。

酸素を少なく還元的に燃焼させて砂鉄を還元して純鉄にな〜れと願いを込めて繰り返します。

最後に追い炊きしたら耐火煉瓦でふたをして隙間を粘土でつめて空気を遮断して放置。

一晩あけたら

炉の解体です。

ぶっ壊して中のノロ(溶融体)を取り出します。

金属結晶が出てます。何でしょうね、鉄カンラン石とその仲間たち、といったところでしょうか。

溶融体を岩石カッターで切断切断!

うおおおおぉぉぉぉぉー!
この小さい銀色の粒が鋼(はがね)ですぅぅぅぅ。

他の場所をきって見ましたが塊はなし、、、少ししょぼ〜んデス。


まぁ、ほんの少しですが純鉄が出来たわけです。かなりのエネルギー集約型の作業ですね。当時も相当環境を改変したのではないでしょうか。出来た溶融体も岩石切片にして詳しく見ると面白いかもしれません。いやぁそうはいっても先人たちの知恵はなかなかのもの、今の我々に物質を精錬することの大変さを肌身をもって感じさせるに十分な体験でした。皆さんも、というわけにはいかないかもしれませんが何かの機会に挑戦してほしいものです。  

Posted by ヤポニカ at 21:40Comments(2)

巣立ち

2011年04月04日/ 琉球の生物(陸)

この1,2週間
家の前のコガネノウゼン(イペー)の木の間でキジバトが巣を作っており、いつ見ても動きません。体を膨らませてます。
朝とかにどっからともなく聞こえてくる「デーデー、ポ、ポー」の声の主です。

卵かえしてるんだなぁと、普段あまり撮らない鳥の写真でもとろうかなっと
@3/13 定点観察開始です。

@3/21 何気なく見ていたら、ある時鳥がいない、っと思って巣を見ると2羽のひなが孵っておりました。

@3/22 親は頻繁に餌やりです。

@3/22 やはり1番目の子にしこたま食わせて2番目の子は予備といった扱い。

@3/24(写真背景が変わりませんが別々の日に撮ってます)

少しずつですが風切羽根などの羽毛が生えてきました。

大きさも孵化時から見るとだいぶ大きくなりました。

@3/26 もう少しで羽毛は生えそろうでしょう。

@3/27 巣もだいぶ手狭になってきました。

親も頻繁に給餌にきております。

@3/28 幸い2匹とも生育できそうです。

@3/30 一番目は巣の周りを歩き回るようになりました。

親(比較用)

@3/31 この頃には1番目の子はもう羽根も生えそろってサイズはほぼ親と同じになりました。巣立ちは近いでしょう。

2番目とは成鳥の差がはっきり出ましたねぇ

@4/2 一番目の子は巣立ったようで2番目の子だけになりました。最初にヒナを確認してから11日、早いといえば早いですね。これでもう一人前扱いで生きて行くのでしょう。すごいです。

@4/2 二番目が広くなった巣で念入りに毛繕いしてました。

@4/3 巣立ったはずの1番目が給餌の時だけやってきて2番目はお預け食らってました

おかあちゃんも最後のひと踏ん張りです。

@4/4 やっと2番目の子も巣立ったようで家のまえのコガネノウゼンの木には主のいない巣だけが残りました。


春がまた一歩足を進めた,といったところでしょうか。それにしてもこの数週間、親鳥は忙しそうでしたねぇ。次世代を作る、という作業は大きくなるまでのリスクが大きく生涯多回産卵するような鳥類(一生のうち、あと何回か産卵するんでしょうが)などでも決して楽ではなく、すごく大きなエネルギーを投資しているなぁと感じました。リスク回避でしょうか1番目をとにかく早く大きくさせた後余力で2番目を、という育て方、資源(時間、餌、空間etc.)が有限である以上シビアですが生涯繁殖成功度を高めるために一番効率がいいのでしょう。まぁ次男はスペアっということでこの辺は人間に似てるか否か、などと子供の頃を思いながら次男として考えてみました。

1,2番の子とも巣立ったあとは親の加護はなく、それぞれの個体の生き方にまかすのでしょう、大きくなれるといいと思いますが捕食者や餌場の確保など無事成鳥になるためのハードルは少なくないんだろうなぁ。どっかで出会えてもわからないんだろうなぁ、と少し寂しさを感じつつ定点観測終了です。  

Posted by ヤポニカ at 11:07Comments(0)

ホネホネ団ーR

2011年04月03日/ ホネホネ団ーR

ホネホネ団ーRの活動のお知らせ
4月9日(土)9:30−16:00
沖縄大学 理科室
です

適当に通常通り三々五々と活動します
興味ある方はのぞいてみてはいかがでしょう。
  

Posted by ヤポニカ at 02:23Comments(0)